Owl Street Journal

すべての自由人に捧げる「ふくろう通り白書」。時代の変わり目に起こる出来事を左斜め下からブッタ斬り!

批判疲れ

自分のタイムライン(@フェイスブック)ではあまり政治的な話題に触れないのは、ついつい批判的スタンスで取り上げてしまうからだ。

 

批判のエネルギーって基本的にネガティブだからね。
それにさらされ続けてると、自分の心身さえもむしばむから、普段はできるだけ楽しいことや美しいもの、素敵だと思えることにフォーカスしている。

でもそれは、起こっている問題に対して無関心であること、見て見ぬ振りをすることとまったく別だ。

 

正直に言って、その二つを混同しているのが今の平均的な日本人だと思う。
そう、私は今、そういう人たちを批判している。それはあなたのことかもしれないし、あなたの家族や友だちや愛する人かもしれない。

 

気分を悪くしたら申し訳ないけれど、腹を立てる前にちょっとだけ考えてほしい。

千と千尋の神隠し』のなかで、最初は外にいた「カオナシ」がいつの間にかコミュニティのなかに入り込んでいて、気がついたら人々を飲み込んでモンスター化していくシーンがある。

私は何となくあのシーンが今の日本に似てるような気がするのだ。
(20年近く前にそんなムードをキャッチしていた宮崎監督はスゴイ!)

私たちは、最終的には千尋のようにカオナシに対して「NO」と言えるだろうか?
権威者たちが勝手に貼り付けている、普通とか一般とか、平均などといったレッテルを命がけで突き返し「私は私だ!」と言えるだろうか?
自分自身にどこまでも正直に、世界に対して誠実であることを選べるだろうか?

 

一つひとつのイシュー(社会問題や政治的課題)が複雑でわかりづらいし、ネガティブになりたくないから、あえてそこに目を向けない、というスタンスの人は、とてもとても多い。

その気持ちもとてもよくわかる。

それならば、せめて「いざという時にも、その状況に飲み込まれない気概」だけは保ってくれよと願う。

 

『あなたがすることのほとんどは無意味であるが、それでもしなくてはならない。そうしたことをするのは、世界を変えるためではなく、世界によって自分が変えられないようにするためである。』 マハトマ・ガンジー

 

www.nishinippon.co.jp